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詩「言葉で傷を縫うなら蝶の翅を」
言葉を紡ぎ、傷を縫う。 そのかさぶたが渇いて立ち上がると、まるでコンクリートに脚をつけ翅を広げ何かを待つ蝶のような縫い目を見せた。 その蝶はきっと、蛹であった頃を懐かしんでいる。 まだ幼さに浸っていたい。 だから 幼虫の頃のように、...


即興小説「声、故障」
昔々あるところに、というよりも、昔からどんなところにも、何よりも声を大切にしている少女が暮らしていました。 少女は毎日死にたい死にたいと考えていたので、心の瞳を既に殺していました。 それは初めて世界に瞳を見開いた瞬間に少女が行ったことでした。...


詩 「春一番は ラブレター じゃない」
春一番は ラブレター じゃない 勝手に 読み上げるようにピアノを弾いてみる 誰にも聴こえないピアノがどこにでもあるように 道端で みんな心の中で歌い続けていた うまいも下手も感動も賞賛も関係ない歌がたくさん流れる世界の中で あなたの歌声を捕まえに行きたかった...


詩「永遠からの手紙」
再啓 通り魔のような 稲妻に打たれて 無事 『ひまわりの霊感』が 弾けるようになりました いま あなた自身には見えない あなたの中の 無人島にある 『双子山映画館』にて この 「永遠からの手紙」を 綴っています ここでは 産気づいたイグアナたちが 入口で...


歌詞「短歌男女」第一話「初見月/拒絶太陽」
指先で 光り輝く 書く恋慕 本当の君が 部屋にいるのに 白紙で 触れて 白い月 音は 影に香りに 白紙で触れて 白い月 音は 影に香りに 言葉重ね 空砂漠化け縛る空青になる あ つ い から じゃない あたたかいのにね ああ(悲し) 思い通りにならない 鍵盤がある...


詩「ラブソング星人」
主に夢に生息 ラブソング星人 タイムリープしないで たまに街で見かけて ラブソング星人 あなただけ別次元? 急にさらうUFO ラブソング星人 わたし解剖されて 日本語を覚えて ラブソング星人 「好き」と発語してみて ここには空気があるわ 風まわし踊る恋 火星よりも近いよ...
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